美術館に住まう
天窓から漏れる美しい光。
風になびくオリーブの葉、杉板模様のコンクリートの陰影。
こちらの家主様は、某インテリアショップに勤めるインテリア上級者。設計に携わる私たち以上に様々な商品に詳しいのでさあ大変。こちらも負けず劣らず持てる知識を存分にフル稼働し、希望のライフスタイルに応えられるよう、いやそれを超えられるよう切磋琢磨させていただきました。
出会いはヤエ食堂。古民家店舗の内装を見て連絡をいただいたのが始まりで。
「ああでもない、こうでもない。あれいいよね、これいいよね。」とプランを練ること約2年。満を持して2023年夏、とうとう完成しました。
外からの視線を遮る役目の杉板模様が美しいインナーテラス。開放的にリビングと直結する出入口にはオリジナルの木製サッシを。ここにはさりげなく庵治石のノブが掛かります。こちら採石場に並ぶたくさんの石の中から一緒に選びました。
床はモルタル調の仕上げ材。壁と天井もモスタルライクな風合いをということでしたが、全てモルタル仕上げにしてしまうと大きく予算をオーバーしてしまう。
そこで、砂を練り込んだヤエワークスオリジナル塗装材を新しく開発。骨材の割合や大きさを何度も試行錯誤し、低コストかつ気品ある風合いを兼ね揃えた特別な壁面仕上げを見事に実現しました。
若い夫婦と幼いお子様2人の4人家族。
このアートな世界観の中で子供たちはどう成長してゆくのか。将来が非常に楽しみです。
(建築概要)
建築名称 | 美術館に住まう |
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形態 | 注文住宅 |
所在地 | 香川県観音寺市 |
竣工 | 2023 |